健康に優しい 7つの提案

7.自分にあった食べもの、食べ方を知る - 無理なく、楽しく、できることから始めよう -

調味料から変えてみませんか?

私たちの回りには、健康情報があふれています。特定の商品がテレビで紹介されると、あっという間にスーパーの在庫が売り切れになってしまうという現象はもはや珍しいものではありません。あふれる情報に振り回されず、自分なりの物差しを持つ必要性が今ほど求められている時代はないかもしれません。大切なことは、どのようにすぐれた食品であっても、それひとつで健康を維持できるわけではないということです。自分にあった食べもの、食べ方を知り、いろいろなものをバランスよく摂ることによって、快適な暮らしは実現するのです。

食をめぐる環境は人それぞれ違います。一人暮らしの人、赤ちゃんや子どもがいる家族、おじいちゃん・おばあちゃんも一緒に住んでいる大家族・・・と家族の形態によってメニューも食べる量も異なってきます。家事や育児に専念しているお母さんと、外で仕事を持つお母さんとでは、料理のためにさける時間が違ってくるでしょうし、食物アレルギーのある家族がいる、病気の家族がいるといった方は、使う食材や調味料への気配りをより求められます。自分の生活環境と切り離して、日々のメニューを考えることは不可能です。からだにいいこと、やさしいことをやろうとしているのに、がんばりすぎてストレスをためたら元も子もありません。まずは、できることから始めましょう。たとえば、白米に雑穀を混ぜる、というくらいなら、さほどの手間ではありません。玄米をまとめて炊いて、一食分ずつ冷凍しておくという方法もあります。すべての食材を安全なもの、無添加のものに変えるというと、経済的な負担が大きいというのであれば、まずは、調味料を無添加の上質なもの(本物)に変えてみる、ということでもいいのです。何から何まできちんとやらなくても、ときにはふっと息を抜く日があってもいい。温めるだけで食べられるお粥やおにぎり、レトルトのカレーや缶詰などはそんなときのために役立てましょう(できれば不要な食品添加物を使っていない良質のレトルト食品を)。

高いものにはワケがある

サプリメント(栄養補助食品)を上手に活用するのもお勧めです。健康の基本は食生活ですが、食事だけで必要な栄養素をすべて摂るのは、なかなか難しいのが現状です。ビタミン類やミネラルなど、不足しがちな微量栄養素を補足するために、サプリメントはとても便利です。ただし、サプリメントは病気を治すものではなく、美容や健康を維持する目的で「予防的に」使われるものです。また、「ちょっと調子が悪い」「体力が落ちている」と感じたときに、不足している栄養素をサプリメントで補うといった使い方もあります。サプリメントを選ぶときは、原材料や成分が明確で、不要な食品添加物を使っていないものを選ぶようにしましょう。

それぞれの食品には「顔」があります。「誰が、どこで、何を使って、どのように」作っているのかが、顔がはっきりわかるものを選ぶようにしたいものです。不要な食品添加物が使われていないことに加えて、「他の商品とはどこが違うの?」と比較してみることも大切です。からだにいいものは(旬の野菜や魚などを除いて)、ちょっぴり値段が高めです。でも、高いものにはワケがあり、安いものにもワケがある。そのワケを理解しながら、自分のからだに合う食べもの、食べ方を選んでいきましょう。その延長線上には、おいしく、楽しく、健康的な暮らしが待っているはずです。

自分にあった食べもの、食べ方を知る - 豆知識

Q
食物アレルギー
からだを守ってくれるはずの免疫システムが、からだに害のないものにまで過剰反応してしまうのがアレルギーです。アレルギーの原因となるのはタンパク質。肉や魚だけでなく、卵や牛乳、小麦粉、野菜、果物などにも含まれます。

アレルギー物質を含む食品はその表示が義務づけられています。
★表示が義務づけされているもの
えび かに 小麦 そば 卵 乳 落花生(ピーナッツ)、くるみ
★表示が推奨されているもの
アーモンド、あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン