さとう

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Q&A 選び方ガイド 産地工場見学

砂糖について素朴な疑問

料理の最初に砂糖を入れるのはなぜですか?
砂糖の甘味が材料に浸透するまで時間がかかるため
煮物をするときは、「さしすせそ」の順番で入れるのはなぜでしょうか。なぜ、砂糖がトップバッターなのでしょうか。そこには深いわけと科学的な根拠があるのです。 砂糖は、甘味をつけるだけでなく、素材をやわらかくしたり、照りを出したり、臭みをとったり、酸化・腐敗を防ぐといったさまざまな力を持っています。 砂糖は分子構造が大きいので、甘味が材料に浸透するまで時間がかかります。もし、塩を先に入れると、塩の分子構造が砂糖より小さいので、塩が先にしみ込み、砂糖が浸透しにくくなります。すると、あとで砂糖を入れても、なかなか甘くなりません。また、塩は材料の水分を外に出す作用があり、あまり早く入れると、素材がかたくなってしまいます。 このため、煮物などでは砂糖を最初に入れて、味をしみこませます。こうすると、他の調味料の浸透もよくなります。 その後、塩で味付けするときは、少しずつ入れて行って、最後に味を整えるのがベストです。なお、酢、醤油、みそを最後に入れるのはせっかくの香りを飛ばさないためです。味付けの最後に入れるか、数回に分けていれます。
砂糖の原料は何ですか?
サトウキビやサトウダイコンです
砂糖の原料になるおもな植物は2つです。それは、「サトウキビ」と「サトウダイコン(てんさい、ビート)」で、世界で生産される砂糖の75%はサトウキビが原料です。日本では、サトウキビは沖縄や鹿児島、薩南諸島などで、てんさいは北海道で栽培されています
砂糖にはどんな種類があるのですか?
含蜜糖と分蜜糖の2種。黒砂糖や粗糖ほどミネラルが多い。
砂糖は、サトウキビやサトウダイコンなど天然の砂糖作物に含まれる「ショ糖」という成分を取り出したものです。 砂糖の種類は、大きく「含蜜糖」(がんみつとう)と「分蜜糖」(ぶんみつとう)に分離されます。いずれも原料は同じですが、製法によって分類されます。 昔ながらの工場で、原料のサトウキビからとった糖汁を煮詰めて作るのが「含蜜糖」です。「黒砂糖」「メープル(シロップ)」がその代表です。原料由来のミネラル分も除去されることなく豊富に含まれています。 一方、近代的工場で遠心分離機などを使って砂糖の結晶と蜜分を振り分け、結晶だけを取り出した砂糖を「分蜜糖」といいます。分蜜糖のなかで、ミネラルなどを最も豊富に含んでいるのが粗糖(原料糖ともいわれます)です。粗糖を精製したものがグラニュー糖、上白糖、三温糖、白ざらめ糖などです。 なお、「精製」とは粗糖(原料糖)に含まれるショ糖の純度をさらに高めていく過程のことをいいます。精製の度合いによって砂糖の種類が分かれます。一般的に精製度が高いほど砂糖は無色透明に近づいてゆき、甘みがスッキリしてきます。もっとも精製度の高いのがグラニュー糖です。

含蜜糖
・黒砂糖
沖縄や奄美地方で作られている黒褐色の砂糖。サトウキビの搾り汁をそのまま煮詰めて冷やしかためると黒砂糖ができます。
分蜜糖
・粗糖
サトウキビなどの原料の絞り汁のアクを抜き、不純物を沈殿させ、上積みを煮詰めて作る砂糖。原料糖ともいわれます。
・てんさい糖
サトウダイコンの生産地で、一貫製造によりサトウダイコンの糖汁を精製してつくられる砂糖です。おもにグラニュー糖です。
・和三盆
糖液から分離した粗糖のかたまりに、盆の上で少量の水を加えて手で練り上げる操作と、布袋に入れて圧搾する手作業を繰り返す伝統的な製法による砂糖です。結晶が細かく、口当たりのよさと独特な風味があり、高級和菓子の材料として珍重されています。
・上白糖
一般に白砂糖と呼ばれているもので、しっとりとしたソフトな感じをもち、甘みにも適度のコクがあります。日本では最も生産量が多く、砂糖全体の約半分を占めています。
・三温糖
もともとは「砂糖の汁を三度煮詰めて作る砂糖」ということで三温糖といわれました。上白糖などを作った残液(蜜)を取り出して煮詰めていくと、褐色がかった三温糖ができあがります。
・白ざら糖
最高純度の糖液からつくられる無色結晶状の砂糖です。菓子や果実酒に用いられます。
・中ざら糖
分蜜の際に絡める溶液を結晶表面にかけて色の調整を行うため薄黄褐色をしています。風味があり、煮物などに用いると味が引き立ちます。
・グラニュー糖
白ざら糖と同様に、高純度の糖液からつくられ、ざらめ糖のなかで粒子は最も小さく、くせのないタンパクな甘味をもち、素材の微妙な風味を生かしたいときや洋菓子作りに適しています。 (注:分蜜糖のうち、上白糖や三温糖などを「車糖(くるまとう)」と呼び、白ざら糖、中ざら糖、グラニュー糖などを「ざらめ糖」と呼びます。この他、「加工糖」といわれるものに、角砂糖、氷砂糖、粉座頭、顆粒状糖があります)白い砂糖と黒い砂糖の2種類があります。
含蜜糖(がんみつとう)と分蜜糖(ぶんみつとう)の違いは?
製法による違いですが、ミネラルたっぷりは含蜜糖
サトウキビから搾り取った糖液をそのまま煮詰めたものが「含蜜糖」です。黒砂糖がこれにあたります。 一方、サトウキビから搾り取った糖液から不純物を取り除いた上澄み液を遠心分離機にかけて結晶と糖蜜に分け、結晶だけをとりだして作ったものが「分蜜糖」です。いずれも原料は同じですが、製法によって分類されます。グラニュー糖、上白糖、三温糖、白ざらめ糖などはすべて分蜜糖です。
粗糖と三温糖と色が同じですが、何が違うのですか?
ミネラルが高いのは粗糖です
一見すると、粗糖と三温糖は色合いが似ていますから、その違いを知っている人は意外と少ないようです。しかし、粗糖と三温糖は、製法も、そこに含まれるミネラルも全く違います。
粗糖は、サトウキビなどの原料の絞り汁のアクを抜き、不純物を沈殿させ、上積みを煮詰めて作る砂糖で、精製していません。このため、カリウムが豊富でカルシウムもたくさん含まれています。
これに対して三温糖は、粗糖を精製糖して作った上白糖などの残液(蜜)を取り出して煮詰めるために、褐色がかった色合いになります。ミネラルは粗糖より少なくなります。
三温糖に比べて粗糖の値段が高いわけがお分かりいただけたでしょうか。
オリゴ糖って何ですか?
砂糖や野菜、大豆などに含まれる糖質のことです
オリゴ糖という言葉は知っていても、その意味をきちんと理解している人は多くないようです。
オリゴ糖の「オリゴ」(olego)とは、ギリシャ語の「少ない、少数」という意味です。一方、「糖」というと、「砂糖」「ブドウ糖」「果糖」などを思い浮かべると思います。 では「オリゴ糖」とは、何でしょうか。砂糖とかブドウ糖といった糖類の種類ではなく、砂糖や野菜、乳糖などに含まれている糖質のことです。 (より詳しく言うと、オリゴ糖とは、ブドウ糖や果糖などの単糖類~これいかに分けられない糖~が2~10個結びついてできた糖のことをいいます)。
オリゴ糖には天然由来のものと、酵素変換によって人工的に抽出されるものがあります。天然のものに、サトウダイコン(ビート)から抽出される「ラフィノース」や、大豆から抽出「大豆オリゴ糖」があります。
人工的なものとしては、フラクトオリゴ糖(ゴボウ、タマネギなどの野菜に含まれる)、ガラクトオリゴ糖(乳糖などの含まれる)、イソマルトオリゴ糖(味噌、醤油、ハチミツなどに含まれる)などがあります。
白い砂糖って漂白しているのですか?
結晶が白く見えるだけで漂白はしていません
お客さんから「白砂糖って漂白してあるのよね。漂白剤を使っているのかしら?」という質問を受けることがあります。でも、これは全くの誤解です。お砂糖をよく見ると、結晶は白ではなく透明です。これは雪や氷が白く見えるのと同じ。光の乱反射によるものです。上白糖やグラニュー糖のような結晶の細かいものは、より白くみえます。漂白しているわけではありません。ただし、白い砂糖は、精製プロセスのなかでミネラルも取り除かれているのは確かです。

砂糖と体の中での動き

砂糖を摂ると太るのは本当ですか?
大切なことは消費エネルギーと摂取エネルギーのバランス
「砂糖は太る」というのは正しくありません。肥満の原因は、消費エネルギーを上回る量の食事を摂ることによるものです。砂糖はご飯やうどん、パンの主成分であるでんぶんと同じ炭水化物で、カロリーの同じ1gあたり約4キロカロリーです。
砂糖は虫歯の原因になる?
ダラダラ食べをせず、きちんと歯磨きすれば大丈夫です
砂糖が虫歯の原因のひとつになることは事実です。しかし、「砂糖を食べるイコール虫歯になる」ということではありません。問題は「いつ、どんな頻度で食べているか」なのです。
虫歯は、「歯垢」「糖」「糖質が歯に停滞する時間」という3つの条件がそろったときに発生します。食べた糖が、歯垢などに巣くう細菌によって酸になり、この酸が歯を溶かしてしまうために虫歯になります。 お菓子をダラダラと食べるなど、口の中に甘いもの(糖)が入っている時間が長ければ長いほど、虫歯になる確立は高くなるというわけです。 虫歯にならないためには、歯垢を取り除くこと、糖分を口の中に残さないように、食べたらきちんと歯磨きすることが大切です。
砂糖って健康にいいのですか?
脳を活性化させ、身体を動かすエネルギー源となります
からだを作り、動かすためのエネルギー源となる重要な三大栄養素は、たんぱく質、糖質、脂質の3つ。このうち糖質は、からだを動かす主要なエネルギー源であるとともに、脳を活動させるために必要不可欠なものです。からだのバランスを調整するホルモンの分泌にも関係しています。糖質は、砂糖をはじめ、米、麺類、もち、パン、サツマイモ、ハチミツ、果物などに含まれます。 さて、一口に糖質といっても、その種類によって吸収のスピードは異なります。糖質は構成される糖の種類により、単糖類、二糖類、多糖類に分けられます。果物やハチミツは単糖類、砂糖は二糖類、穀類やイモに含まれるでんぶんは多糖類です。糖質は食べた後、単糖に分類されてから吸収されるのですが、穀類やイモなどの多糖類は単糖に分解されるまで時間がかかるため、ゆっくり吸収されます。これに対して、砂糖はブドウ糖や果糖などの単類に分解されてすぐに吸収されるため、食べるとすぐに血糖値があがり、エネルギー補充にはもってこいなのです。ただし、高血糖や糖尿病の方は摂取量に気をつける必要があります。
激しい運動や力仕事、勉強や仕事をすると、からだや脳のエネルギーである糖分(おもにブドウ糖)が使われ、血糖が低くなります。低血糖になると、からだや脳は栄養不足となり活動できなくなります。このため、毎回の食事できちんと糖分をとることが不可欠です。低くなった血糖を元に戻すためには、消化吸収が早い砂糖が役立ちます。
甘いものを食べると幸せな気持ちになるのはなぜ?
脳のエネルギーとなり、快適中枢を刺激するから
脳のエネルギー源は唯一、ブドウ糖です。砂糖は摂取すると、すぐブドウ糖になり、そのまま脳のエネルギー源となります。甘いものを食べると、脳の快適中枢が刺激され、心が安らぎ、リラックスするのです。
砂糖がもつ効力は何ですか?
腐敗や酸化を防ぎ、素材をやわらかにする
砂糖は甘みをつけるだけの調味料ではありません。砂糖はこんな力をもっています。

1. 腐りにくい:アンコやジャムのように、砂糖がたっぷり入った食品は腐りにくい。これは砂糖が水分を抱え込み、カビや微生物に必要な水分を奪って活動でいなくするためです。砂糖は防腐性を高めます。
2. 油の酸化を防ぐ:クッキーやケーキをはじめ、バターや油脂を使うお菓子に砂糖を使うと、脂質の酸化を抑えます。砂糖の濃度が高いほど、酸素がとけ込みにくいからです。
3. 泡立ちを保つ:メレンゲやホイップクリームを作る時に、卵白の泡立ちがいいのは砂糖の保水力のおかげ。砂糖は卵白の水分を抱え込み、泡立ちをふんわりさせます。
4. パン酵母のエネルギーになる:パン生地に砂糖を加えるのは、パン生地をふくらませるためです。糖が酵母のエネルギー源となり、酵母の働きがより活発になり、発生する炭酸ガスでふっくらふくらみます。
5. 素材をやわらかくする:肉に砂糖をもみこむと、肉に入り込んだ砂糖が水分を抱え込むので、肉がよりやわらかくなります。
砂糖よりカロリーゼロの甘味料を取った方がいいのでは?
エネルギー源にはなりません
カロリーゼロの甘味料は、大きく分けて2種類あります。
ひとつは、アスパラテーム、ステビア抽出物、サッカリンなど、甘味度が高く、ごく微量で甘味を感じるため、カロリーゼロの食品として扱われています。 もうひとつは、摂取してもそのまま尿中に排出されるために、エネルギー源にならない(カロリーゼロの)エリスリトールなどです。
これらは、甘味という点では砂糖の代わりになっても、砂糖のようにエネルギー源とはならないので注意が必要です。
Q&Aを通して学んだ感想

「糖分は太る原因だから、なるべく食べないようにしよう。」 今まで、ずっとそう思っていました。 けれど、それは勘違いだったことがわかりました。 糖分は、人にとって必要不可欠な食べ物なのですね。そして、素材をやわらかくしたり、臭みをとったりして、おいしさを増してくれる優れものでもあったのですね。 煮物を作る時は、仕上げとして最後の方に砂糖を入れて味を調えていたのですが、最初に砂糖を入れて煮込んでみると、不思議なことに、前よりも短時間で具に味がしみ込み、やわらかく仕上がっていることには驚きでした。 種類の多さにも驚きました。砂糖といえば白いものと思い込んでいましたが、「粗糖」という存在をはじめて知りました。ミネラル豊かで、からだによいお砂糖と聞いて、興味津々です。 粗糖を使って豚の角煮を作ったところ、白砂糖を使った時よりもコクが出て深みのある味に仕上がりました。ごちそうした友人からは、「味に角がなくて、丸みがあっておいしいね。何を入れたの?」といわれ、うれしくなりました。また、紅茶に粗糖を入れて飲んでみたのですが、甘さが抑えられた上品な甘味で、白砂糖を入れたときよりも、まろやかになりました。 砂糖の種類を変えるだけで、手軽に風味を変えることができるのがうれしいですね。肥満の敵と思っていた砂糖も、体の調子を整えたり、味に深みをもたせたりする我々の味方であることを、強く感じたのでした。

sokenshaショップ店長のおすすめ

sokenshaショップ店長の片倉です。
おいしく使っていただくために、選び方をアドバイス致します。

sokenshaショップ店長
片倉 太郎
神奈川県出身
店長歴15年
お客様への丁寧な対応に定評あり

今まで、上白糖やグラニュー糖しか使っていなかったという方は、自然食品店の店頭にずらりと並べられた色つきの砂糖に戸惑ってしまうことでしょうね。

「なぜ、こんなにいろいろな種類があるの?」
「どれを選べばいいのかしら?」

たしかに、同じような色合いで、同じような形状の「○○糖」がいろいろ店頭に並んでいます。 どれを選んでいいか戸惑ってしまいますよね。店頭で迷っているお客様には、まずこちらをおすすめしています。

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どちらも国内産のサトウキビを原料とした粗糖で、クセも少なく、料理やお菓子作りそしてコーヒー・紅茶にだって使えます。キッチンにこれ1種類あれば事足りてしまうというお客様もいらっしゃいます。 上白糖やグラニュー糖と同じような使い勝手なのに、まろやかな甘みでミネラル分も豊富。 上白糖に比べると、カルシウム・カリウム・マグネシウムが非常に多く含まれていますから、「砂糖をたくさん摂ると骨をダメにする」なんて迷信は無意味です。 とくに「喜界島粗糖」は、奄美群島のひとつ鹿児島県喜界島で栽培されたさとうきびを原料に、島内の製糖工場で製造している貴重な砂糖です。隆起したさんご礁でできた美しい島で育ったさとうきび・・・それだけでミネラル豊富であることがうかがい知れます。

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煮物や煮豆に使うときには、こちらがおすすめ。

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残念ながら国内産原料ではありませんが、きめ細かく溶けやすいので、甘さの調節も簡単です。もちろん、ミネラル分が豊富に含まれていますので、素材の味をうまく引き出してくれます。上白糖では出せない味わいのある煮物は、料理の腕前があがったように感じるかも。

煮豆の時には、黒糖もおすすめです。

黒豆や小豆などを黒糖で煮込むと、本来の豆の味以上に風味の増した煮豆に仕上がります。 ぜひお試し下さい。

ケーキやクッキーといったお菓子や手作りジャムなどを作るときには、喜界島粗糖や国内産さとうきび100%使用さらさら粗糖がおすすめですが、古式原糖や黒糖の色と風味を生かしたお菓子作りにも挑戦してみてはいかがでしょう。 黒糖カステラやかりんとうなどは、まさに黒糖の味そのものを生かしたお菓子です。黒糖を入れて焼いたクッキーやホットケーキは、ちょっと目先の変わったおやつになるかもしれませんね。

「砂糖をたくさん摂ると身体に悪そうね。」

砂糖を摂ることが健康に悪いというイメージは、カロリーが高いからということだと思いますが、より健康志向のお客様には、てんさい糖をおすすめしています。
てんさい糖は、甜菜(ビート=砂糖大根)から作られた砂糖で、国内では、北海道が主な生産地です。

さとうきびからつくられた蔗糖類にくらべると消化吸収がおだやかで、胃だけでは消化しないので、腸まで届いて腸内に棲むビフィズス菌(腸内有用菌)の栄養になり、腸内活性を促す機能を発揮します。いわゆるオリゴ糖といわれる成分が多く含まれているのがてんさい糖です。

さとうきびからの砂糖とは違った特有の風味がありますが、料理にもお菓子作りにも抵抗なく利用できますので、きびアレルギーのある方や、胃腸の具合を気になさる方におすすめです。

たしかに砂糖選びは迷います。精製等の中にも何種類もありますから、商品売っている人間でも困ってしまいます。
一般の上白糖では「甘み」をつけることが目的になりますが、自然食品店などで売られている粗糖や黒砂糖には、砂糖の「味」があります。この「味」をどうやって料理に取り込んでいくかがポイントです。

砂糖以外の醤油や味噌などの調味料の使い方や分量も、上白糖を使っていたときとは違ってきます。料理の素材がもともと持っている甘みを引き出しそれを補うのが砂糖であると考えて自分の味覚と好みを調整してみてください。

さとうきび粗糖 500g

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最初に迷ったら、まず「喜界島粗糖」か「国内産さとうきび100%使用さらさら粗糖」。

そして、その味や使い方に慣れてきたら「さとうきび粗糖」や「古式原糖」へとバリエーションを広げてみてください。 そのうちに、自分の嗜好や使い方に合った砂糖が決まってくると思います。

さとうきびの味に一番ちかい
「喜界島粗糖」

喜界島では、サトウキビ栽培が島を支える中心産業であり、三百年以上前から続いています。喜界島でつくられたサトウキビは、珊瑚のアルカリ地質と上質な地下水により喜界島独特の味を生み出しています。

喜界島は山がほとんどありません。ですから川も僅かで水源は地下水に頼るしかありません。しかし珊瑚の地質は、水はけが良すぎるため雨水を海へ流してしまいます。そのため、農業用水が確保できないことが島民にとって大きな問題でした。しかし、地下ダムが建設されたことで、水の供給問題が解決し、サトウキビの生育が安定するようになりました。そして、水質も向上したことで、上質な地下水が提供されるようになったのです。

喜界島のサトウキビは、よいサトウキビを育てたいという作り手の熱意のもとに、栽培されています。地下水は島民にとって命の水。子孫に残していく大切な水は汚すわけにいかず、農業もその考えを配慮して行われております。例えば害虫防除のため、メスのフェロモンを入れたトラップ(わな)を仕掛け、オスを呼び寄せ捕獲して繁殖を防止する。これは散布農薬の量を減少させるための方策です。

背丈よりも大きく育ったサトウキビを手刈りや機械で収穫していきます。収穫されたサトウキビは、その日のうちに工場へ運ばれ、糖液を搾り出されます。

トラックにたくさんのサトウキビをのせて、工場へ運びます。

運ばれたサトウキビは、短くカットされ、ゴミを取り除きます。

その後、数回圧搾され、糖液を搾り出します。

絞り出された糖液を煮詰めていきます。結晶化させた後、遠心分離機で糖蜜を除去し、結晶と分離させます。この結晶が原料糖と呼ばれ、さらに精製を重ねると、上白糖などの砂糖になります。

「喜界島粗糖」は、精製されていない原料糖をそのまま詰め込んだ商品です。サトウキビの味がしっかり残った、こくとうまみが凝縮した砂糖です。地元では、みりんいらずと称されています。その意味は、この砂糖を使って煮物を作ると、みりんを使わずともおいしく仕上がるところからきています。

調味料を上手に使って、おいしくいただきましょう

「さしすせそ+あ」
Q&A

料理で必要な「さしすせそ+あ」。
その疑問や商品選びのコツをお伝えします。